開館90周年記念展 木々との対話―再生をめぐる5つの風景 | Dialogue with Trees ―Five Stories of Rebirth and Renewal | 2016.07.26 ― 10.02

開館90周年記念展 木々との対話―再生をめぐる5つの風景 | Dialogue with Trees ―Five Stories of Rebirth and Renewal | 2016.07.26 ― 10.02

1926(大正15)年、上野公園に開館した東京都美術館は、このたび開館90周年を記念し、「木々との対話──再生をめぐる5つの風景」を開催いたします。本展覧会は現代作家5名──國安孝昌、須田悦弘、田窪恭治、土屋仁応、舟越桂──の作品により、木という素材による表現の奥深さを体感いただこうとするものです。
命ある存在として、人々の暮らしに深く関わる木に、私たちは古来より親しんできました。木は希望の象徴でもあります。3.11から5年を経た今年、本展は「木と再生」をキーワードに、多様な表現が並びます。
木材と陶ブロックで、生命力溢れる巨大なインスタレーションを手がける國安。本物と見まがうほどの精緻な植物の彫刻によるインスタレーションで、空間を一新させる須田。廃材に金箔を貼るシリーズの旧作とともに、野外でのイチョウを使ったインスタレーションに挑む田窪。動物や幻獣の姿により幻想的な世界を展開する土屋。そして肖像彫刻や「スフィンクス・シリーズ」など異形の人物像により、彫刻表現の新境地を開拓し続ける舟越。5名の作家による全く様相の異なる「5つの風景」には、木という素材ならではの深遠なる象徴性が存在していることを感じとっていただけることでしょう。

The Tokyo Metropolitan Art Museum, founded in Ueno Park in 1926, will hold the exhibition “Dialogue with Trees—Five Stories of Rebirth and Renewal” in marking its 90th anniversary this year. Through the work of five contemporary artists—KUNIYASU Takamasa, SUDA Yoshihiro, TAKUBO Kyoji, TSUCHIYA Yoshimasa, and FUNAKOSHI Katsura—the exhibition will introduce viewers to the expressive depth of artworks that employ wood as a medium.
As living entities, trees have been an integral part of human life since ancient times, and they are also a symbol of hope. This exhibition, held five years after the 3.11 earthquake and tsunami, will present a range of artworks under the theme, “Trees: rebirth and renewal.”
Kuniyasu, employing logs and ceramic blocks, creates large-scale installations that pulse with vitality, while Suda imparts new character to a space by installing minutely rendered sculptures of plants so real they are easily mistaken for the real thing. Takubo, who in past works applied gold flake to scrap wood, will this time undertake an outdoor installation centered on an aged gingko tree. Tsuchiya, meanwhile creates an illusionistic world by carving figures of animals and mythical beasts, and Funakoshi has pioneered new territory in sculpture with unusually shaped human figures, such as his portrait sculptures and “Sphinx Series” works. Through “five stories” by five artists, each one unique, the exhibition will allow visitors to experience the deeply mysterious symbolism enabled by wood as a medium.

講演会

舟越桂 講演会

本展出品作家の一人、舟越桂が講演します。


日時

2016年7月31日(日) 15:00~16:30

講師

舟越 桂(本展出品作家)

会場

東京都美術館 講堂(交流棟 ロビー階/定員225名)


※聴講無料。ただし本展観覧券(半券可)が必要です。

※当日10:00より講堂前で整理券を配布し、定員になり次第、受付を終了。開場は14:30です。

《森の奥の水のほとり》2009年 個人蔵

舟越 桂《森の奥の水のほとり》2009年
個人蔵 撮影:渡邉郁弘 ©Funakoshi Katsura, Courtesy of Nishimura Gallery

アーティストトーク

田窪恭治 アーティストトーク+《感覚細胞―2016・イチョウ》特別公開

本展出品作家の一人、田窪恭治によるアーティストトークです。


日時

2016年8月14日(日) 14:00~15:00

テーマ

田窪恭治アーティストトーク+《感覚細胞-2016・イチョウ》特別公開


※聴講無料。ただし本展観覧券(半券可)が必要です。

※田窪恭治作品《感覚細胞―2016・イチョウ》は、屋外に展示されています。観覧時間は10:00~17:00です。

田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》2016年

田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》2016年 撮影:齋藤さだむ

トークショー

いとうせいこう×須田悦弘 トークショー「植物に動かされる僕たち」

ゲストのいとうせいこう氏と本展出品作家の須田悦弘によるトークショーです。


日時

2016年9月2日(金) 18:30~19:30

テーマ

いとうせいこう×須田悦弘トークショー「植物に動かされる僕たち」

出演

いとうせいこう氏(作家・クリエーター)、須田悦弘(本展出品作家)

会場

東京都美術館 講堂(交流棟 ロビー階/定員225名)


※聴講無料。ただし本展観覧券(半券可)が必要です。

※当日17:30より講堂前で整理券を配布し、定員になり次第、受付を終了。開場は18:00です。

須田悦弘《バラ》2008年(参考作品)

須田悦弘《バラ》2008年(参考作品)

ギャラリートーク

学芸員によるギャラリートーク+《感覚細胞―2016・イチョウ》特別公開

本展担当の学芸員による展覧会の見どころのほか、限定公開作品を解説します。


日時

2016年8月21日(日) 14:00~15:00

テーマ

学芸員によるギャラリートーク+《感覚細胞-2016・イチョウ》特別公開

講師

田村麗恵(東京都美術館 学芸員)


日時

2016年9月4日(日) 14:00~15:00

テーマ

学芸員によるギャラリートーク+《感覚細胞-2016・イチョウ》特別公開

講師

田村麗恵(東京都美術館 学芸員)


日時

2016年9月10日(土) 14:00~15:00

テーマ

学芸員によるギャラリートーク+《感覚細胞-2016・イチョウ》特別公開

講師

田村麗恵(東京都美術館 学芸員)


日時

2016年9月17日(土) 14:00~15:00

テーマ

学芸員によるギャラリートーク+《感覚細胞-2016・イチョウ》特別公開

講師

田村麗恵(東京都美術館 学芸員)


※聴講無料。ただし本展観覧券(半券可)が必要です。

※田窪恭治作品《感覚細胞―2016・イチョウ》は、屋外に展示されています。観覧時間は10:00~17:00です。

開館90周年記念展 木々との対話──再生をめぐる5つの風景のポスター

6日間限定オープン!「木々のアトリエ」

このアトリエでは、さまざまな木の素材に触れていただけるほか、出品作家によるワークショプなどが行われます。また作品の素材や制作の背景についての小さな展示があるほか、美術館北側のイチョウの木の下に設置された、田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》など、展示室以外の展示を見に行くツアーも開催されます。
会場には「木々のアトリエ」開設に合わせてチーム・アップされましたアート・コミュニケータ「きぎラー」が皆様のお越しをお待ちしております。

「木々のアトリエ」

アトリエ
オープン

2016年8月3日(水)~7日(日)、9日(火)

オープン
時間

9:30~17:30、5日(金)と6日(土)は9:30~21:00
※90周年記念展「木々との対話」の開室時間に準じます。

会場

東京都美術館 公募展示室 ロビー階 第3


※入室・参加無料。

(協力:岐阜県立森林文化アカデミー、アート・コミュニケータ東京)

○ワークショップ&公開制作 6日間限定オープン!「木々のアトリエ」


「木々のアトリエ」発 館内ツアー

「木々のアトリエ」内の作品の素材や制作の背景についての小さな展示のほか、美術館北側のイチョウの木の下に設置された、田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》など、展示室以外の展示を見に行く「きぎラー」によるツアー。


日時

2016年8月3日(水)、4日(木)、9日(火)
10:30~、15:00~(いずれも45分程度)

対象

どなたでも(各回とも事前申込先着20名)

集合場所

東京都美術館 公募展示室 ロビー階 第3「木々のアトリエ」

参加方法

下記の参加申込フォームより、事前申込 ※受付は終了しました
①8月3日(水) 10:30~の参加申込フォーム
②8月3日(水) 15:00~の参加申込フォーム
③8月4日(木) 10:30~の参加申込フォーム
④8月4日(木) 15:00~の参加申込フォーム
⑤8月9日(火) 10:30~の参加申込フォーム
⑥8月9日(火) 15:00~の参加申込フォーム


※参加無料。参加には事前申込が必要です。定員になり次第、受付を終了。

※定員に達しない場合のみ、「木々のアトリエ」入口にて当日受付あり。

※「木々のアトリエ」発 館内ツアー①~⑥は、同じ内容です。学芸員による作品解説ではありません。

田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》2016年

田窪恭治《感覚細胞-2016・イチョウ》2016年 撮影:齋藤さだむ


土屋仁応さんとワークショップ「想像の動物ってどんな風に生まれるの?」

麒麟(きりん)や鳳凰(ほうおう)など動物の形を想像し、作品を制作している土屋さん。動物をどのように想像するのか、そのプロセスのお話を聞きながら作品を一緒に鑑賞します。その後、それぞれ想像上の動物を木の素材の上に描いてみます。


日時

2016年8月5日(金) 10:00~14:00

講師

土屋仁応(本展出品作家)

対象

小学校3年生から中学生までとその保護者(事前申込先着20名)

会場

東京都美術館 公募展示室 ロビー階 第3「木々のアトリエ」

申込方法

参加申込フォームより、事前申込 ※受付は終了しました


※参加無料。参加には事前申込が必要です。定員になり次第、受付を終了。

※小学3年生の参加は保護者同伴が必須。小学4年生以上でも保護者同伴も可。

※当日は昼食と飲み物をご持参ください。

土屋仁応《森》(部分)2012年 個人蔵

土屋仁応《森》(部分)2012年 個人蔵
撮影:竹之内祐幸


須田悦弘さんの公開制作
「上野公園を歩き、そして《雑草》が生まれるまで。」

雑草や花の精緻な彫刻を使ったインスタレーション作品を制作する須田さんの作品制作のプロセスを公開します。モデルとなる雑草を見つけるところから、実際に木を彫る工程、そして展示室への作品設置まで、作品として新たな生命が宿っていく過程をぜひご覧ください。


日時

2016年8月6日(土) 10:00~17:00(12:00~13:00を除く)

公開制作

須田悦弘(本展出品作家)

会場

東京都美術館 公募展示室 ロビー階 第3「木々のアトリエ」ほか


※入室・参加無料。

※公開制作時間内は、自由にご観覧いただけます。

須田悦弘《バラ》2008年(参考作品)

須田悦弘《バラ》2008年(参考作品)


國安孝昌さんと一緒に巡る「木々との対話」

「木々との対話」展の空間にダイナミックにインストールされた作品を一緒にゆったり鑑賞します。その後、作品に使用した素材などに触れながら、國安さんとの対話を通じて、作品世界に深く迫ります。


日時

2016年8月7日(日) 10:00~12:00

講師

國安孝昌(本展出品作家)

対象

高校生以上(事前申込先着20名)

会場

東京都美術館 公募展示室 ロビー階 第3「木々のアトリエ」ほか

申込方法

参加申込フォームより、事前申込 ※受付は終了しました


※参加には事前申込が必要です。定員になり次第、受付を終了。

※参加無料。ただし本展覧会の観覧料がかかります。

國安孝昌《遠い地平》2014年(個展「遠い地平」展示風景)

國安孝昌《遠い地平》2014年
(個展「遠い地平」展示風景)